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世田谷区郷土史資料館

 世田谷区の慶元寺にある銅像を撮ろうと行き方など調べていると、世田谷区役所近くに郷土史資料館があるのを知り、下調べ感覚に行ってみた。驚いたことにそこが驚くほど面白かったのだ。

世田谷線
 三軒茶屋駅から世田谷線に乗ること数駅・・上町駅に到着。普通の電車のようでありながら、所によっては路面電車のようにも見える路線。

世田谷代官屋敷
 上町駅から5分ほど歩くと世田谷代官屋敷跡に到着。画像は代官職を務めてきた大場家の門。大場家は戦国時代、世田谷近辺を納めていた吉良家に仕えていたが、その吉良家が豊臣秀吉の関東征伐で北條家ともども取り潰し。大場家も土着していたようだが、江戸時代初期に井伊家があらたに世田谷13ヶ村の領主になるに及び、大場家を再び代官として登用。以後、近代に至るまで井伊家に仕えてきたのだ。
 その敷地内に郷土資料館は建つ。

代官屋敷玄関
 こちらは代官屋敷母屋の式台。玄関だね。資料館はこの奥にコンクリ建ての建物がある。ちなみに無料で入れる。嬉しいね。

 世田谷の歴史は古く、三万年以上前から人々が居住し、遺跡から矢尻や石斧など道具類が出土している。また古墳時代には多摩川沿いに数多く作られ、畿内とは別の文明が栄えていたのであろうと想像できる。

土器色々
 縄文時代の土器。

弥生時代
 弥生時代の土器や弓矢(復元)。

稲荷塚古墳
 世田谷区内にもたくさん古墳があるが、その一つ「稲荷塚古墳」。剣などが出土。
剣
 こちらが出土した「圭頭太刀(けいとうのたち)」柄頭が丸みを帯びているのが特徴であり、支那古代の玉の「圭」に似ていることから名づけられたという。

短甲
 こちらは別の古墳から出土した胴鎧「短甲(たんこう)」のレプリカ。

 時代を一気に下って戦国時代の展示品から・・。
北條幻庵覚書
 この巻物は北條早雲の三男・幻庵(げんあん)が娘の嫁入り時に渡した訓戒状。武家の奥向きを取り締まる気構えなどが長々と書かれている。

北條家楽市定書
 世田谷区では現在もここ上町でボロ市が毎年1・12月に開かれているが、その起源がこれ。「楽市掟書き」
条文にはこうある。
  「一 月に6回、1と6の着く日に市を開催しなさい
   一 商品を無理にかってはいけない
   一 債権者が同国・同郷人から商品や人質をとってはいけない
   一 喧嘩・口論の禁止
   一 市場での税を免除」
 これにより民政に力を入れていた北條家の姿勢が窺い知れる。北條家の後に関東に入国した徳川家は最初は統治に苦労しただろう。なにしろ皆、北條時代を懐かしんだろうからね。

豊臣家定書
 これは豊臣家が関東征伐時に「占領地で乱暴しちゃダメ!」といいわたしたもの。色々残っているねぇ。

井伊直弼
 江戸に入りこの周辺は近江・井伊家の支配下にあったが、画像は幕末の井伊家当主・井伊直弼公。大老として非常時に政局を握り、「安政の大獄」をおこす。水戸・徳川家の浪士らに桜田門外で襲撃され、殺害される。
 事件の影響はこの地にもおよんだようで、当時の状況を記した日記などが残されている。

大場家日記
 領民達が代官屋敷に集まり、「どうしたものか?」と夜を徹して話し合ったらしい。

岡本
 また井伊家の家老・岡本黄石が事件を聞いていきりたつ藩士らを三日三晩にわたって説得し、水戸・徳川家への襲撃をなんとか思いとどまらせたという。
 ちなみにこの岡本家。徳川家康が井伊直政の下につけた旧武田家の武士・岡本半助の末裔らしい。黄石自身は他家からの養子だが。

玉川上水樋
 他にも江戸の水道を支えた玉川上水の「木樋」などが展示されている。今でいうところの水道管ね。

石仏
 かつて民衆の信仰を集めた石仏。石仏の足元には「見ざる・聞かざる・言わざる」の「三猿」が彫刻されている。モノクロで陰影を強調して撮影して大分わかりやすくなったが、あまり猿に見えないなぁ・・。

大場信續氏像
 今回の最後に「大場信續」像。明治に入って信用金庫を設立した地元の名士。像の作者は北村西望先生、長崎の「平和の像」や熊本の加藤清正像の作者ですね。
 資料館は世田谷区の運営で無料で入れた割にはバラエティ豊富で楽しかった。今まで廻ってきた博物館と比べてもかなりいい。どことはいわないが、金を払って入った博物館でもがっかりした所は沢山ある・・。

 今回はこれでおわり。次回に慶元寺の銅像を紹介しよう。隣接した氷川神社もなかなか面白かった・・。
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木樋

玉川上水の「木樋」の美しさにうっとりしてしまいました☆

これからもずっと無料で運営してほしいですね。

Re: 木樋

 木樋の美しさは流木に通じるかもしれませんね。どちらも時の経過がたくまざる美を生み出したというのでしょうか?

 世田谷郷土資料館は「無料」なので期待もせずにいったのですが、充実した展示内容に驚きました。有料でも空疎な展示の博物館もある中、ありがたいことです。
プロフィール

サムライ銅像研究会

Author:サムライ銅像研究会
歴史と銅像と芸術が大好きなあまり、日本各地を東奔西走する銅像・史蹟ハンターである。神出鬼没なため、脈絡無しのブログ更新を続ける。掟はただ一つ!「死して屍拾うものなし!」昔の時代劇の決め台詞だけどね・・皆さん、見てやあ!
 最近、キューピーに侍の装束を着用させる遊びをやっております。「武者ピー」と呼んで可愛がってやぁ~!以後は「キューピー甲冑師」とも名乗ります。

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